日本語教師の勉強会「サタラボ」はすごかった!

こんにちは!ASIA Linkの小野です。

今日は、「サタラボ」という日本語教師のための勉強会でお話させていただきました。

「サタラボ」は、フリーランスのカリスマ日本語教師である小山暁子さんが主宰されている、日本語教師のための勉強会。
日本語教師は、外国人に対して「外国語」としての日本語を教える、とても専門性の高い職業です。
しかし、その日本語教育の多くを担う日本語学校は、各種学校に属するため公的な助成金はほとんどなく、留学生が支払う授業料で経営しています。
また、1クラス20人以下にしなければならないという規定もあり、その分教師の人数も必要。

では、どこにしわ寄せがくるか?というと、日本語教師の低い賃金なのです。
実際に私が2004年に日本語教師として日本語学校で採用されたときも、非常勤講師としての1コマ(50分)の講師料が1500円でした。これは当時の相場ですが、先日現役日本語教師の方に伺ったところ、今もこの相場は変わっていないとのことでした。
最初の1年間は、すべの授業・すべての単元が初めて教える内容ですので、1コマの授業の準備をするのに何時間もかかることもしばしば。時給数百円の世界です。

このような低い賃金で、どうして日本語教師の成り手がいるのか?
それは、留学生への献身的なサポート精神と、日本語教育に対する熱意がある日本語教師たちによって、支えられているのです。
しかし逆に言えば、プロとしてもっと正当な対価を得るべき立場にありながら、日本語教師の「善意」に、まわりも、そして自らも、良くも悪くも甘えている構造があることも否めません。

「サタラボ」を主宰する暁子さんのねらいの中には、そうした状況を打開したいという想いもあります。
日本語教師のプロとして、自分たちも絶え間なく腕を磨き、「稼げる・自立できる」日本語教師になろう。
目指すは、その名も「行列のできる日本語教師」です。

実際に、「行列のできる」売れっ子日本語教師・暁子さんだからこその、説得力です。

そんな「サタラボ」は、本当に力のある日本語教師の方々が集う学びの場。
6年間しか日本語教師をやらなかった私からすると、日本語教師の大先輩ばかりです。
そのような方々の前で講座を行うことは、とても緊張することでしたが、暁子さんから「留学生の就職事情についてぜひ話してほしい」とのお声がけをいただき、精神誠意お話させていただきました。

参加のみなさんは、本当に世の中にこんな勉強会があるだろうか?というほど積極的。だれも受け身の人なんていません。ガンガン意見が出て、外国人留学生の就職のために、自分たちが日本語教師という立場からすべきことは何か?ということを自ら考え出していく様子に、ただただ圧倒されました。

12/6にも、同じ内容で、参加メンバーを入れ替えてやらせていただきます。

暁子さん、運営事務局のみなさま、参加のみなさま、本当にありがとうございました!