利益なき社会貢献はない

こんにちは。ASIA Linkの小野です。

今日は、お世話になっている銀行さんのご紹介で、都内の不動産会社様をご訪問してきました。

社長さん、課長さんのほか、タイ人社員さんお二人が対応してくださいました。

この不動産会社さんは、タイから来日するタイ人留学生の部屋探しを、来日前から(タイにいるときから)サポートしています。
はじめての日本での留学生活を控え、不安でいっぱいの留学生にとって、日本に来る前から住むところが決まっているというのは、安心ですね。

この、来日前からの部屋探し、そして来日後の入居のサポート、生活の相談等全般にわたって、タイ人社員さんがタイ語でサポートしています。

社長さんとお話していて感じたのは、タイ人の社員さんをとてもリスペクトし、大切にしているということ。そして、タイが好きで、日本に来るタイ人留学生の力になりたいという想いでした。

さらに、社長さんが続けておっしゃった、
「そして、きちんと利益を出すこと」
という言葉に、私はハッとしました。

「利益を生んで、ビジネスを継続させてこそ、社会貢献ができる。利益を生めずに社会貢献はできない。」と。

私がASIA Linkを創業する半年前、私は外国人留学生の力になりたいという想いを持ちながら、それをどうビジネスに落とし込むべきがもがいていました。
留学生の力で通訳・翻訳サービス会社を作れないか?とも考えて事業計画を作ってみたりもしましたが、利益を上げられるような計画が作れません。
誰からお金をいただくのか?という部分も絞り込めず、もし利益が得られたとして、それが留学生にどんな恩恵を与えるのか?アルバイト代を稼ぐ程度のことではないのか?と、打開策が見えずにいました。

そんな時、ある人から、「きちんと利益を上げられないと、ビジネスは継続できない。留学生を支援するビジネスできちんと収益をあげて継続させるか、またはとにかく収益の上がるビジネスをやってその利益で留学生を支援するか、どちらかだ。」
と言われました。

ソーシャルビジネスやコミュニティビジネスでの起業をめざそうとする人が、よく陥りがちな、「社会貢献」にばかり目が向いて肝心の「ビジネス」の部分が空っぽ、という、その思考に私も入っていたのです。

社会貢献と稼ぐことは、相反する概念ではない。車の両輪だと思いました。

その後、ASIA Linkを起業してからは、私もビジネスとしての利益を追求してきました。
しかし、売り上げが思わしくない月があっても、「留学生のため、企業のために働いている」という自己満足感が、甘えにつながっていたかもしれません。

今日お会いした社長さんが、きっぱりと「利益を出さなければ意味がない」とおっしゃったのを聞き、本当にそうだと思いました。
そして、きれいごとではなく、ビジネスの厳しさも含めて、社員さんたちの前でそれを言い切った社長さんを見て、素直にかっこいいなと思いました。

どんなに優しく、思いやりにあふれた経営者でも、利益が生めずに社員の給料が払えなかったら失格。。。

改めて経営者の仕事を肝に銘じた一日でした。