こんにちは!ASIA Linkの小野です。
就職活動のシーズンになると、外国人留学生も日本人学生に混ざって、 様々な企業の会社説明会にでかけます。
会社説明会で、留学生はどのような話を聞きたがっているのでしょうか?
どのような情報を知りたがっているのでしょうか?
企業の事業内容をくわしく知りたいのは言うまでもありませんが、特に留学生は 海外とつながりを持ってビジネスを行っている企業に興味を持ちます。
「海外とのつながり方」についての関心には個人差があり、
*海外に製造拠点や販売拠点がある
*海外拠点はないが、海外への販売や海外からの買付けを行っている
*近い将来、海外とのビジネスを開始する計画がある
*訪日外国人向けのサービスを行っている 等、
興味の分野は様々です。
海外ビジネスの中でも、自分の母国との関連をとくに重視する傾向があるのは、ASEAN出身の留学生です。
ASEAN出身の留学生の多くは、数年日本で勤務を したあと、母国の現地法人へ転勤するキャリアパスを望むからです。
一方、それ以外の国籍の留学生は、自分の母国との関連性を重視しないケースもしばしばみられます。
会社説明の際には、自社の海外事業の現状とこれからの計画・展望を丁寧に 説明するとともに、その中で留学生にどのような活躍が期待されているのかを、 しっかり伝えることが必要です。
また、海外ビジネスの計画が曖昧な段階で、
「将来的に海外展開を行う可能性がある」
という話しを留学生に伝える際には、注意が必要です。
その「可能性」が何パーセントくらいなのか、両者の認識がずれたまま採用が進み、 入社後に海外展開の計画がまだまったくの白紙であることに留学生が気づく、というケースが 見られます。
そのような状態の中で、留学生は最初の1~2年はがんばって経験を積み、将来の 海外ビジネスでの活躍へ希望をつなぎますが、3年目になっても会社が具体的な 方針をまったく示さないとなると、次第にモチベーションが下がり転職活動を始める、 というケースに実際によく出会います。
短期間での離職は企業側にとっても損失ですし、留学生の経歴にも傷がつきます。
将来的に海外展開を行う可能性がある場合でも、たとえば、
*現状は具体的な計画はない
*早い段階で海外事業へ動く可能性もあるが、当分動かない可能性もある
*海外事業が実現しない場合には、長く国内業務に従事してもらいたい
といった内容を、採用選考の際にきちんと留学生へ伝え、本人の意思を確認する ことが大切です。
一方、すでに海外に拠点がある場合には、オフィスや工場の写真、そこで働く社員の 方々の表情がわかる写真を見せると、留学生は頭の中に具体像をイメージしやすくなります。
動画で社員の方々のインタビュー映像などが見られると、さらに効果的です。
これは留学生に限らず日本人学生にも言えることがですが、
「この企業ではどのような人が、 どのような表情で、どのような想いで働いているのか」
ということは、とても気になる ポイントだからです。
その他、国内と海外の売上高の比率、海外でのシェア(例:台湾の電力会社で使用されて いる変圧器の70%のシェア)なども、海外事業の規模や勢いが感じられる数字ですので、 パワーポイント等で示すと効果的です。