今年最初の就職セミナー!

こんにちは!ASIA Linkの小野です。

今年最初の留学生就職セミナー登壇は、ものつくり大学からスタートでした。
きのう、埼玉県行田市のキャンパスまで行ってきました。

もうすぐ就活が本格化する3年生の鋭い視線と、1・2生のまだちょっとのんびりした視線の対比を楽しみながら、お話してきました。
今年もたくさんの留学生との出会いがある、いい一年にしたいなと思います。

★私の今年の目標★
①夏までに修論を書き上げて大学院を卒業する
②学会で発表する
③日本企業における海外出身社員の定着と離職について、引き続き丹念に見て、聞いて、観察して、分析して、考えていく
④年に数回は、 続きを読む →

留学生が就職内定を取るまでの3つの成長段階【ASIA Linkレポート】

1.はじめに

私たちASIA Linkは、外国人留学生と日本企業をマッチングする人材紹介・就職支援の仕事をしています。日々留学生と面談を行い、留学生の企業での選考過程に伴走する中で、留学生が就職活動というプロセスを通じて変化していく様子、成長していく様子を目の当たりにしてきました。

就職活動をスタートさせた留学生たちは、最初はうまくいかず、一次面接で落ち続けます。
そうするうちに、次第に、二次面接まで進むようになります。
そして最後は内定を取ります。
私たちは、彼らの就職活動を観察し続ける中で、ここにはどうやら成長の段階があるようだ、と感じるようになりました。そして、内定を得た留学生の様々なケースを分析した結果、3つの成長段階を見い出しました。

留学生は、どのような段階を経て成長し、内定を取るのか。
今回のレポートでは、このメカニズムを提示してみたいと思います。 続きを読む →

25卒外国人留学生の内定承諾の決め手は? 1社内定 vs 複数内定者の決断に隠された違いとは? アンケート調査

1.はじめに

近年の新卒採用は売り手市場であることが指摘されている。日本人学生が内定を辞退した企業数は平均3.4社(パーソル総合研究所,2024)である。また、日本経済新聞の2025年度の採用状況調査によれば、主要企業の62.2%が予定した人数を採用できなかったという。企業が内定を出しても、入社にまでつながらないケースが数多くあることが推察される。

採用活動の長期化は企業にとっても負担が大きい。一社の内定が出た段階で内定承諾をする留学生もいれば、複数社の内定を得て比較検討をしてその後も応募を続ける留学生もいる。一社内定で承諾をする留学生と複数内定を得て選びたい留学生は何が違うのだろうか。企業側はいくつもの企業を天秤にかける留学生を追うより、内定承諾をして入社する可能性の高い学生にアプローチしたほうが、採用活動のコストを低減することができるのではないだろうか。

本調査では、一社の内定が出た段階で就職活動をやめた留学生と複数内定を得ている留学生が企業選びで何を重視しているのかに着目したい。この二者の違いを明らかにして、一社で内定承諾する留学生の特徴と彼らへのアプローチ方法が提案できればと思う。留学生採用を行っている企業や留学生採用を検討している企業の一助になればと考える。

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25卒外国人留学生は業界より「企業の独自の強み」に注目! 中小企業に応募した? しなかった? アンケート調査

1.はじめに

株式会社ASIA Linkでは、2025年3月卒業予定の外国人留学生(以下、留学生とする)を対象に中小企業への応募に関するアンケート調査を実施した。

中小企業は日本の全企業数の99.7%を占めている。2023年12月に公表された出入国在留管理庁の「令和4年における留学生の日本企業等への就職状況について」によれば、従業員数300人以下の中小規模の企業に就職した留学生は全体の68.6%を占めており、その数は少なくない。彼らがどのような動機付けで中小企業へ応募したのか、その理由を明らかにすることで、中小企業が採用活動を行う際の一助となることを目的に調査を実施した。

2.調査概要

・調査期間:2024年9月8日~2024年10月1日
・調査機関(調査主体):株式会社ASIA Link
・調査対象:2025年3月卒業予定の外国人留学生
・サンプリング:ASIA Linkに 続きを読む →

第7回「教職員のための外国人留学生就職支援研修会 ~留学生のキャリアデザインをどう考えるか~」レポート

1.はじめに

「教職員のための外国人留学生就職支援研修会2024」とは、外国人留学生の日本での就職を支援するために、「教員」「キャリアセンター等の学校職員」「留学生を雇用している企業」「就職支援企業」の4者の情報や知見の共有を目的としたものです。2017年11月に第1回を開催し、今回で7回目を迎えました。

今回は、『留学生のキャリアデザインをどう考えるか』というテーマを設定しました。キーノートスピーチに始まり、企業関係者によるパネルディスカッション、参加者全員によるワークショップと、4時間にわたり学び合いました。
以下、当日の内容をレポートとしてまとめました。
留学生の就職支援の一助となりましたら幸いです。

【実施概要】
日時:2024年7月27日(土)13:30~17:30
会場:国士舘大学世田谷キャンパス、ZOOM(ハイブリッド開催)
テーマ:留学生のキャリアデザインをどう考えるか
主催:株式会社ASIA Link

【参加者】
合計78名
・会場出席者 34名 ※うち5名は企業関係者
・ZOOM出席者 44名 続きを読む →

留学生の就職支援をしている教職員の方々に聞きました ~キャリアデザインを意識した指導方法と課題について~

日本で就職する外国人留学生は、この10年間で4倍近くに増えました(*1)。それに伴い、留学生が在籍する大学・専門学校・日本語学校等の教育機関における、就職支援の役割・存在意義も高まっています。
大学や専門学校のキャリアセンターでは、留学生を専門に担当する教職員を配置するところも増えてきました。また、日本語学校でも、就職専門のコースを新たに設置したり、就職に関わる授業を取り入れる等の動きが増えています。

一方、就職支援の強化の動きと並行して高まってきたのが、「キャリア教育」の動きです。2011年に文部科学省の審議会報告等の中で「キャリア教育」という言葉が初めて登場してから、文部科学省と厚生労働省が主導する形で、各教育機関ではキャリア教育の取り組みが進められてきました。

しかし、文部科学省や厚生労働省が公開している、キャリア教育に関わるテキストや事例集等は、基本的に日本に住む日本人が対象として想定されており、留学生に対するキャリア教育は、各教育機関が試行錯誤しながら進めているのが現状と言えます。

この度ASIA Linkでは、留学生の就職支援を行っている教職員の方々に、キャリアデザインを意識した就職指導や、キャリアデザインの授業の現状と課題について、アンケート調査を行いました(*2)。
ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。
アンケート結果を以下に掲載いたします。 続きを読む →

「外国人留学生のキャリア」をめぐる教職員アンケート調査 ~留学生と教職員に認識の差~

株式会社ASIA Linkは、毎年7月に「教職員のための外国人留学生就職支援研修会」というイベントを主催しています。
今年(2024年)は7月27日に開催し、留学生の就職支援に関わっている、または興味関心のある教職員93名の方々にお申込みをいただきました。

教職員の方々には、参加申し込みの際、応募フォームの中でアンケートへの回答にご協力いただきました。
ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。
アンケート結果をまとめたレポートを、以下に掲載いたします。

■アンケート回答者の人数と属性
【有効回答数】91名
【属性】大学職員34名、大学教員19名、専門学校教員7名、日本語学校職員9名、日本語学校教員12名、その他機関・フリーランス教師等10名
【アンケート実施期間】2024年4月-7月

■アンケートの目的
今回のアンケートは、外国人留学生のキャリアに関わる認識について、留学生自身による認識と比較して、教職員による認識がどのようなものかを調査するために行いました。
留学生向けのアンケートについては、株式会社ディスコ(現:株式会社キャリタス)が2023年8月に発行したキャリタスリサーチ「2024年卒 外国人留学生の就職活動状況に関する調査」を参照しました(以下キャリタス2023と表記)。この中に留学生のキャリア思考が窺える質問項目が含まれているため、今回の教職員向けアンケートでは、 続きを読む →

自分が納得のいく就職活動をするために必要なこと

こんにちは。
ASIA Linkの相馬です。
先日、日本での就職活動を終え、2024年の春から部品メーカーの海外営業職としして働きだす留学生の方に、振り返りを兼ねてお話を伺いました。

留学生(Kさん)は、文系の大学学部生です。

以下、Kさんの貴重なお話しを聞くことができましたので、要約してお伝えします。

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就職活動の最初に考えていた 続きを読む →

時代が女性に追い付いてきた~「つむぐ、キャリア」のレポートを読んで~ 【人材・組織系論文レビュー、ブックレビュー】

こんにちは!ASIA Linkの小野です。

マイナビキャリアリサーチLabが、2023年11月に公開した研究レポートを読みました。内容をご紹介しながら、所感を書いてみたいと思います。

(研究レポートはこちらからダウンロードできます)
2040 近未来への提言「つむぐ、キャリア」
~転機をどのように捉え、選択過剰の時代をどう生きるのか~
https://career-research.mynavi.jp/report/20231129_58758/

この研究レポートの目的は、ますます不確実性の高まる近未来に向けて、私たちはキャリアをどのようにデザインしていくべきか、そのヒントを提示しようとするものです。

前提となっている問題意識は、「選択過剰の時代」において、自分の進む道を選択していくことの難しさ。

社会構造、産業構造、雇用システムが大きく変化していく中で、人はもはや盲目的に企業が準備したキャリアを歩んでいくことはできず、ましてや確固たる自信をもって自らのキャリアを選択することもできません。さらには、 続きを読む →